狭い木造防音室の音響・防音対策(2015年12月号)

戸建の木造住宅に楽器防音室(シアタールームを含む)を併設する理由は、「ピアノなど音楽教室」「仕事の音楽ワークスペース」「個人の趣味室」「複数世帯住宅に改造」のために、防音施工を必要とするリクエストが多いです。

一般の木造住宅においては、十分な広さを確保することが難しく、構造的な制約もあります。防音効果よりも狭い部屋で問題となる「反射音・音割れの調整」が難しいものです。

そこで、防音職人が小規模な防音室の対策で推奨しているのが、木材製品の活用と相性の良い遮音・制振材の組み合わせです。
壁と床の共振抑制に配慮した設計・施工
薄い防音壁などの構築と構造的補強
楽器の周波数特性に応じた仕上げの構成
などが重要なポイントです。楽器によっては敷物・制振材のDIYで個別に床の固体伝播音を大幅に減らすことも可能です。(ピアノ、チェロ、マリンバ、スピーカーの振動など)

隣接住居や周囲の隣家との距離など立地条件を考慮して、メリハリのある音響・防音設計を計画的に立案することが無駄な施工費用を抑えることにもつながります。
これは、新築でもリフォームでも重要なことです。とくに音響上の施工はやり直すのが難しいので、当初から必要最低限の施工を実施する必要があります。

(防音職人では、毎週木曜~土曜日に国立駅南口または西国立駅周辺において、無料相談および有料コンサルティングを実施しております。)