リフォームによる木造防音室の留意点(2016年5月号)

木造住宅など木造家屋の防音室をリフォームで造ったり、既存を改善する改修工事を行う上で、いくつかのポイントがあります。
・地震などを考慮して耐久性を高める補強を行うこと。
・過重量にならないように適正な音響防音仕様を設定すること。
・使用する楽器のサイズなどを考慮して天井や壁などの厚さを考えること。
この3つが構造的・空間的な配慮を行う基本事項です。

音響・防音設計上の留意点は沢山あり、楽器や使用用途、演奏時間帯などに応じて具体的に設定するものです。すでに投稿した記事に大半を記載しましたので、他の投稿記事を参照していただければ幸いです。

木造家屋には、ツーバイフォー工法、在来工法、および両者をミックスした工法があります。音響的に有利なのは在来工法です。新築でもリフォームでも同じです。
そして外壁に使用する断熱材が重要ですが、リフォームの場合は外壁内部の断熱材を交換する大掛かりな工事は実例としては少なく、それはご予算に応じて検討すべきです。

この断熱材によって、遮音性能が10~15dB程度差が出ますので、既存に何を使用しているかを調べてから対策を検討することが望まれます。

意外と軽視されるのが木材の活用です。ALCパネル、石膏ボード、遮音パネル、音響化粧板ばかりに依存する施工は費用対効果が低いことを忘れないでください。
*参考:遮音パネル
木材は使い方次第で、音響や防音効果に必ずプラスになります。