相談案件ですが、ピアノの音がGL工法の戸境壁から隣の世帯に大きく伝わりクレームになったため、室内の内装リフォームと一緒にリフォーム業者に工事を依頼したそうです。

念のため不動産調査会社の一級建築士に工事の立会いを依頼されたわけですが、結局できあがった内装リフォームは工事前と余り変わらず音漏れが目立つということでした。

詳細をお聞きすると、建築士は見ているだけで何もアドバイスもしていなく、工事を撮影して記録しただけだったようです。しっかり立会い費用だけは受け取ったのです(笑)。なんのために専門家として依頼されたのか、その重要性を理解していたのでしょうか。

工事の内容は、既存のGLを撤去したところまでは良かったのですが、なにを考えていたのか、またGL団子を壁に張り付けて、石膏ボードを2重張りにしたうえに木材(垂木)で軸組を構築してグラスウールを入れ、最後にまた石膏ボードを張って、クロスで仕上げたということでした。

要するにGL工法の問題を理解していないだけでなく、戸境壁を絶縁した形で二重壁を構築する方法を、立ち会った建築士も施工担当のリフォーム業者も知らなかったのです。

工事前よりも壁が厚くなっただけで、防音効果はほとんど変わらないというお粗末なものでした。
結局、相談者は工事費用を使い果たし、もう私のほうへ防音工事を依頼することは費用的に無理でした。

建築業界の施工業者、建築士の無知ぶりを露呈した典型例です。
相談者は、費用をためてから将来、また私のほうへ相談されることになりましたが、本当に御気の毒です。

ちなみに、石膏ボードはピアノの振動音など固体伝播音をまったく遮断できませんし、グラスウールは低い周波数の音をほとんど吸音できません。防音仕様そのものにも問題があります。