防音効果の考察と資材チェック(2013年12月号)

 私のような零細事業者(防音設計、コンサルティング担当)が多くの防音資材の情報や具体的な防音効果について知るには、かなりの時間と継続的な研究が必要です。自分の実験室がないので、自宅や知人宅、依頼者の現場で検証するしかありません。

 今までの経験を概略述べると次のようになります。
・約18年間、自宅マンションで試した防音工事、防音材の効果を経年変化とともに観察してきた。
・知人の住宅で格安で試験的なDIY、工事をさせてもらった。
・自分が担当した現場の効果について依頼者から報告をいただくとともに、提携先に音測定を依頼して分析した。
・防音室などで失敗したかたの無料相談を通じて、具体的にメーカーや工法、防音製品について情報提供していただいた。
・ネットでの情報検索に加えて、メーカーが研究所(第三者機関)に委託した試験データを入手した。

以上が主な知識と実践経験のソースです。これを会社勤め時代から地道に続けてきた結果、多くの貴重な経験と情報を得ることができたのです。

 めざすべき防音設計や防音工事に近道はなく、地道に努力していくことが本道だと考えています。
 とくに、自宅では毎日、防音効果や生活騒音を体験していますので、防音材による経年劣化、効果の減少にも敏感です。担当現場では、ときどきサンプルを抜き取ったり、感触を確かめ、注文した防音材に問題がないかチェックしています。