■ 「天井騒音対策の留意点」 ■
当ページでは、内装リフォーム・防音リフォームにおいて、誤った対策・施工内容を掲載している事例を採り上げ、分析して留意点を示します。
誤ったアドバイスなどを鵜呑みにして対策を断念されたり、間違ったリフォームを行わないことを願って情報提供を行っています。
【誤った天井騒音対策回答例】
「マンションの上の階の歩く音、子供が跳ねる音などの騒音に悩まされています。被害者側および加害者側での何か良い対策はないでしょうか。」
という質問に対して 「天井全面に遮音シートを隙間無く貼り、天井に取り付けるシーリングライト等の配線を防音シートと隙間を空けずに施工すること、さらに
上階の床・壁に遮音シートを全面的に施工すること」という
対策案を専門業者が提示したものを掲載していました。
*主な騒音が足音などの振動音の場合
上記のような提案内容では殆ど効果はないと思います。問題は天井下地の構造改善や防振性などを高めることが重要なわけですから、遮音シートの
重ね張り程度では騒音は軽減できません。
また、天井裏における騒音の反響を抑える吸音材の活用を無視しているような回答であり、とても防音対策の原則を理解している専門業者のアドバイスとは
思えませんでした。
ちなみに、掲載サイトは取り扱っている建材・防音商品の販売とリフォーム・ハウスメーカーなどの広告掲載を専門にしている業者のようで、家づくりや防音工事の
実例も掲載されていませんでした。
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【天井騒音対策の留意点】
筆者が実践した対策事例および自宅マンションでの実験などを勘案すると、天井騒音対策の基本的な留意点は次のようになります。
*天井下地の防振・制振効果を高める構造に改善すること。
→防振素材の活用と下地の振れ止めが有効
※天井防音の留意点:防音の3要素
*天井スラブに接触する下地の面積を出来るだけ小さくすること。
→下地を吊構造に改造する
*天井内部の騒音反響及び隣接区画への音漏れを軽減する吸音材などを使用すること。
→グラスウールよりも吸音効果の高い素材活用
*天井ボードは遮音性と防振性を兼ね備えた防音専用ボードを使用すること。
あるいは、制振材を併用すること。
→鉛ボードや石膏ボードの重ね張りは振動音対策には有効ではないので、要注意です。
天井の騒音対策は実績のある専門業者に対策の方針と具体的な見積を提示させてから防音設計、防音工事へと話を進めたほうが良いと思います。
*参考ページ01:マンションの天井防音
※防音の相談者が費用対効果の面などで諦めていた問題を解決した事例、依頼者の生の声が記録されています。
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