天井からの振動音など重量衝撃音の主成分は250Hz以下の音と低周波音

 マンションの二重天井や二重床で発生する生活騒音の大半は、重量衝撃音と軽量衝撃音です。
 この中でも、走る音・足音や重量物の落下音の主成分は、概ね250Hz以下の音であり、特に可聴域の30~100Hzの低周波の防音は 最も難しく、実績の乏しい専門家は、有効な対策は無いとまで断言する人も居ます。

 また、日本音響学会の設計の専門家は、通常のマンションの二重天井において、重量衝撃音など騒音の主成分である63Hz及び 前後の音の対策は、現場に適用できる工法は殆どないと指摘しています。二重天井そのものが共振体となるため、遮音低下は避けられない と言っています。
 しかし、この問題を改善するための研究や現場での現実的な対策・施工の開発は、マンションの騒音解決には不可欠です。

天井防音には研究と実績が不可欠
 防音職人では、従来型の対策の限界を超えた防音仕様を研究して、二重天井の騒音について半減以上の防音効果を出すことに 成功してきました。
 これも、地道な研究や自宅・知人宅での防音効果の検証が貴重なデータとなり、現在に至るまでのマンション(雑居ビルを含む)現場に おける施工前後の音測定や、防音仕様の改良、数々の製品メーカーのデータなどの研究・試行錯誤を積み重ねた成果です。
マンションの天井防音

 当ウェブサイト(防音職人)における実績や研究課題の一部は、次のページで公開しています。

  • 工事依頼者の声:マンションの天井・GL防音
  • 工事・リフォーム依頼者の声:マンションの防音工事・DIY
  • 事例および課題・対策上の留意点:二重天井の防音
  • マンションのリスク・留意点:マンションの防音
  • ウェブマスター回想録:天井騒音と防音対策

  • 二重天井の防音には固体伝播音と空気伝播音の両方の対策が必要

     二重天井の防音工事を行う大半の業者は、吸音材を軽視する傾向が強く失敗するケースが多く見られます。防音素材の特性・周波数の ページで別途述べますが、対策には遮音材だけではなく、制振材・吸音材の活用が不可欠です。
     *参考:防音とは何か

     失敗するケースは、欠陥マンションを除けば、大半が固定伝播音および空気伝播音の発生経路が理解できていなく、既製品の吊り金具や 遮音パネルに過度に依存し、不適切な吸音材などの仕様を一律に適用したものと考えられます。
     既製の防振吊り金具は、軽量音を軽減するものであり、低周波を含めた重量衝撃音(子供が走る音・飛び跳ねる音、重いものを床に落とす音 など)に対しては殆ど効果はありません。重量音の大半は天井裏の空気層を共振させ、天井のボードを同時に振動させて発生するからです。
     このことを理解して、防音仕様を工夫してきた専門家・業者のみが、二重天井の振動音を軽減することが出来るのです。

     二重天井の騒音発生に対する防音設計で、最も弱点となるものが空気層の扱い・吸音材仕様の設計です。さらに、制振材の誤った使い方で 防音効果が出ないこともあります。
     *防音効果:防音効果と留意点

     防音職人は、多くの実践事例を、防音の基本にしたがって対応するだけでなく、最新の現場の効果を踏まえて最適化を図るように心がけて います。
     当ページのリンク先のコンテンツに加えて、随時、関連情報をご紹介したいと思います。