床の防音材の使い方(2014年4月号)

 住宅の足音など生活騒音対策、ピアノ防音に共通しているのは、床の防振・遮音対策です。特にマンションでは、1階であっても床から伝播する振動音は、上階や両隣など近隣世帯に低い重い音が低周波音を含みながら伝わりますので、床の防音対策が最も重要です。

 では、DIYなど簡易防音で床の防振・遮音対策を行うための防音材は何が適するのでしょうか。市販品で数多く市場に出回っているのが遮音ゴム(防振ゴム)マットです。厚さも3ミリ~12ミリと多様です。硬さもいろいろあり、臭いが気になる製品もあります。
 基本的に遮音ゴムマットとカーペットを併用することが基本ですが、使い方には注意が必要です。例えば、厚さ12ミリの遮音層+カーペット(またはコルクマットなど)を敷く場合は、12ミリの遮音ゴムを敷くのではなく、厚さ3ミリの遮音ゴム2重+フェルト6ミリの組み合わせのほうが防振(制振)効果は高く、その上にタイルカーペットなどを敷けば、振動騒音は少なくとも半減し、使用する製品によっては1/3以下に音が軽減されます。

 遮音ゴム製品のポイントは、ゴム臭が少ないもの、適度な硬さと柔らかさを持っているもの、カットした切り口が整形でよじれたりしないものがベストです。面密度は厚さ3ミリ換算で5kg/m2以上のマットが良いと思います。
 また、フェルトは通常のタイルカーペットを裏返して敷き、つなぎ目を気密テープでシールすれば代用できます。

 工夫次第で、床の防音対策はDIYで出来ますので、マンションや木造住宅などで試してみてください。