室内の生活防音

2世帯・賃貸併用住宅、ペンション・旅館、診療所・店舗などの併用住宅やアトリエ・趣味の音楽ルーム、ペットとの共生(家族の一員)においては、人の声・ペットの鳴き声、テレビの音など空気音や、足音・振動音など固体音が生活騒音として建物内部や近隣世帯に対して気になる場合があります。
木造家屋の場合は、床などの下地の制振性(剛性)と窓・界壁などの遮音性能不足が問題となることが多く、これらの補強が基本的な防音対策となります。

木造家屋の床・天井防音の基本

  1. 床剛性の強化:足音などの振動軽減を図るため、床下地や軸組みの剛性補強の実施
  2. 床材下の制振:フローリングなどの下地に制振材を挟み込み、音源で振動音などを軽減
  3. 天井裏の吸音:階下の天井裏で共振・拡散する騒音を吸収するため吸音材を充てん
  4. 野縁受け・野縁の制振:軸組み木材に制振パッキンを取り付け、振動伝播を軽減

マンションなど集合住宅では、二重床・二重天井やGL工法・胴縁二重壁の構造的な弱点に起因する生活騒音の問題があり、工事上の制約も含めて、非常に難しい問題を抱えていますので、既存構造・騒音状況に応じた防音設計・施工の検討が必要です。とくに空気層や内装下地における音の共振、サウンドブリッジへの対処が最も難しい課題です。
→【施工事例】:生活防音の事例(木造・戸建・マンション)
→(参考)天井・GL防音

車・工場の騒音対策

車や工場の騒音は、低周波を含む振動音が主成分であったり、アイドリングやクラクションのような音、金属音など比較的高い周波数が含まれるなど、幅広い周波数に対処しなければならない場合があります。
音の状況、建物構造および既存の遮音性能に応じた防音対策の設計・仕様の検討が必要です。
防音職人では、主に住宅内部において対処する生活防音の設計・施工を実施してきました。

ペット鳴き声の防音対策

室内の吸音性を高めることが、最も重要で余りお金がかかりません。床には遮音マットとコルクマットなどを併用すれば、壁・床に関してはDIYでも十分防音効果を出すこことが可能です。この場合、ペットや子供に安全な素材、濡れても腐らないような素材が望まれます。

*たとえば小型・中型犬の鳴き声の周波数帯は250~1500Hzの範囲ですので、この帯域で透過損失(遮音性能)の高い防音材を選定する必要があります。
*施工に際して隙間処理など遮音欠損を出来る限り小さくして、防音効果を高める工夫が、高音域の鳴き声については特に重要になります。