夜中でもピアノが演奏できるピアノ防音室。リトミックもできる大阪の音楽教室です。
ミニ演奏会(ヴァイオリン、フルート、ギター、サックスなど)のアンサンブルのほか、子供たちの音楽教育の場としてリトミックに対応できるように防音・音響設計を行いました。
2012年1月の完成後、現在(2013年4月)の使用状況などご感想が依頼者より、追加のご報告がありました。
「もちろん100%防音ではありません。家の中には聴こえます。特にピアノの上の部屋には。
でも!外には全く聴こえないのです。ピアノの部屋から外までの空間も計算され、防音室が出来ています。私には贅沢すぎるピアノの部屋。」という評価をいただき、真夜中でも演奏できますと言われました。(隣家とは数メートル以上の間隔があります)
家の内部には聴こえることを許容していただいたのは、ピアノ室が約16畳あり、理想的なレベルまで天井・間仕切り壁まで防音してしまうと、相当な予算オーバーになるので、隣家へ音が漏れないように、外壁・窓、壁際天井部を中心に防音構造を重点的に設計し、ピアノの配置も指定しました。
また、リトミックに対応するため、床の防振対策・壁との共振回避(絶縁)の詳細な仕様を施工業者に繰り返し、書面データ・メールと電話で指示しました。
最も苦労したのは、防音工事が全くの素人である地元(大阪)の施工業者に東京から指示することでした。詳細な建具(防音ドア、内窓)のチェックは提携先の建築士を現場に派遣しました。
ちなみに、現場に派遣した建築士の精密音測定によると、外壁はD-60以上、窓はD-45以上の遮音性能があることが分かりましたが、数値以上に依頼者の耳には音漏れは聴こえないということでした。
外壁の室内側に構築した防音壁は約90ミリの厚さでした。建築士及び依頼者によると、ある大手の専門業者の提案したD-45の壁の約半分の厚さですので、費用対効果はかなり高いと思います。