新築の木造住宅の約5帖の和室を改造して、奥さま(グランドピアノ)と娘さん(ヴァイオリン)が一緒に演奏できる小さな音楽室(防音室)として使えるように施工したものです。

部屋が狭いので押入れを撤去して、上部の棚と隣接するクローゼットだけ残し、娘さんの小さなライティングデスクを設置できるように計画しました。
部屋が狭い割に、窓が多く反射面が多すぎるため、天井は吸音化粧板、床は杉無垢材のフローリング仕上げにしました。

また、隣接するリビングとの間仕切り壁を含めて、壁の音響・防音施工をかなり薄く構築する必要があり、ご予算に収まる範囲内で、木材を有効活用しました。
*木の繊維ボード、合板、垂木による構築
*音響的には柔らかい音になる様に表層材を調整
*石膏ボードは間仕切り壁以外には使わない

遮音材・吸音材は薄くて費用対効果の高い製品を使用しました。

工事完了後に、施主(依頼者)およびご家族から、「ピアノ演奏にちょうど良い音響と防音効果があり、使いやすい部屋になりました。」「新築直後の制約の中で、ゼロベースからのご提案と工夫により良い防音室ができました。」という評価をいただきました。
新築住宅のピアノ防音室