ある音楽家のご夫婦から依頼された木造防音室(東京都内)ですが、古いアンティークなグランドピアノを演奏するピアノ室とリビングを同じ空間に構築するため、キッチンを掃出しタイプの二重サッシュで区切ってリフォームしました。

建物が築38年経過しており、床がきしみ、天井裏の断熱材は大幅に劣化し、軸組も緩んでいました。
見えない部分の補修と吸音断熱材の交換、内窓・防音ドアの設置、ピアノ室としての音響、防音性能の向上など総合的な施工を目的として実施しました。

工事完了後は、本当に在来木造住宅らしい適度な響きと音の伸びが感じられる空間となりました。木造家屋ならではの特長を活かした音響です。
依頼者の奥様(ピアニスト)も大変満足され、音の響きがちょうど良いと言われました。

古い木造家屋でも、劣化部分を解体補修して下地補強を含めて適切なリフォームを行えば、再生して建物の寿命を長く伸ばすことができます。
在来軸組工法の木造は補強を行うと音響・防音性能が良くなるだけでなく、耐久性も大幅に向上します。