このページは、ピアノ、ヴァイオリン、吹奏楽器などの木造防音室を建築業者に依頼して、音響や防音性能の面で失敗されたケースの改善対策の可能性に言及するものです。
また、東京および周辺部だけでなく、遠方の現場についても改善できますので、参考にしていただけたら幸いです。ご相談も承ります。
*参考:木造防音室に取り組む防音室の技術革新

遮音パネルと遮音シートに注意

今までの相談事例や提携先の事例を見ると、遮音パネルとは「鉛のボード、ロックウール吸音板」を指すことが多く、前者はつなぎ目からの音漏れに加えて室内の反響や共振が強く演奏環境として問題であることが大半です。
後者は音響的には問題がなく、遮音性能そのものが小さいという性能不足が大半です。

遮音シート(厚さ約1.0~1.2ミリ、面密度約2~2.5kg/m2)は、ボードと重ねて施工しても遮音性能は殆ど向上せず、500Hz付近の遮音効果が2dB程度良くなるだけで全体的にプラス効果が極めて乏しいというのが実態です。メーカーの申告データがそのまま防音効果に反映されるわけではなく、防音設計や施工にあたっては注意が必要です。

原因は遮音・制振性能不足

鉛ボードの遮音パネルの問題は制振性能が乏しく、つなぎ目からの音漏れが主な原因です。ロックウール吸音板は遮音パネルではなく、音響調整及び吸音効果を期待するものであり、遮音材と一緒に施工して防音効果を高める製品であり、使い方が間違っているのです。
遮音シートは合板5.5ミリよりも遮音効果が低く、制振(防振)性能がほとんどない特性上の欠陥です。ほとんど使用する価値のない製品と言っても過言ではないでしょう。

失敗した防音室を改善するには

お気づきかと思いますが、音響・遮音性能を改善するには、面密度が大きく制振性能が大きな遮音材を使用することが重要です。
防音職人が改善対策を担当した現場では、ピアノ教室などの防音室を、わずか25ミリの厚さで音響と防音性能を大幅に改善しています。施工後には音漏れが半分から1/3程度になり、音響も落ち着いた状況になっています。
どうか、希望をもって相談されることをお勧めします。

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*参考記事01:遮音パネル・遮音シートの防音室
*参考記事02:薄い防音施工
*コンセプト:薄い防音構造