薄い防音施工でも機能を複合化する(2014年10月号)

防音職人の設計・施工の基本は、「遮音」「制振(防振)」「吸音」の3つの機能を適切に複合化することです。この原則は、現在の薄い簡易防音施工にも活かされています。

木造住宅において、壁の遮音性能を16~18dB以上アップさせる防音施工は、厚さ30~39ミリという薄いものです。この中には、遮音・制振材、音響・吸音材が組み込まれています。遮音材以外は市販の一般建材を使用しています。
それは、防音職人がサポートする現場であれば、地方の案件でも対応できるように工夫した仕様です。木造は、コンクリート・鉄骨構造に比べて、柔軟性・吸音性の高い構造です。この特長を活かした対策を行えば、上記の3つの機能を複合化して、音響・防音効果を高めることが可能です。

一般建材であっても、遮音性や制振性をもっているものは少なくありません。重要なのは組合せ・施工の仕方です。これに優れた遮音・制振材を加えれば、薄い構造であっても、必要な機能を強化できるのです。

防音職人では、内装構造の剛性も同時に補強して、耐久性などを高める工夫を行っています。