直近の防音材の値上げ、マンションなどの天井騒音対策に使える防音材について、相談者から質問されることが増えてきました。
また、すでに業界全体として遮音ゴム系製品の値上げが続く中で、ここでは、市場に出ている既製品、受注生産品(かんばん方式による特注品)の効果・傾向について述べたいと思います。

【天井・壁の遮音・制振材】
現在の既製品の大半が、空気伝播音および床の軽量衝撃音対策にシフトした仕様になっています。足音などの重量衝撃音に有効な製品を作らなくなっています。
重量音に有効な製品として、防音職人は4種類の製品を把握していますが、このうち3種類を取引しています。
・合成ゴム+樹脂の混合品(適度な柔軟性がある、ゴム臭は少ない)
・合成ゴム+高密度充填材の混合品(柔らかい、ゴム臭がある)
・高密度フェルト系圧縮品(軽量でクッション性・復元性に富む)
・ウレタンマット系製品(クッション性に富む)
問題は遮音ゴム(合成ゴム・樹脂)系製品の高騰、流通・加工業者の数です。送料や加工費用がかさみ、製品本体の値上げに加え、経費が増大しています。このため、取り扱う業者が少ないのが実態です。

【床の防音材】
床に関しては製品の種類は多様なものがありますが、上記と同様に軽量衝撃音対策の製品が大半を占めています。
 重量衝撃音に有効な製品としては、アスファルト+鉄粉の混合品があります。しかし、値段が高いだけでなく、床暖房に対応していない、夏場は柔らかくなり、冬場は硬くなるという、季節によって性能が変化するという問題があります。このため、フェルト系・ウレタン系製品が増えてきています。

防音職人では、現在、ご相談をお受けしている天井騒音対策の件に限定して、遮音ゴム系製品を年内は使う予定です。来年以降に備えて、新しい製品のルートを探しています。

 業界の製品と、近年の住宅の生活騒音問題との乖離が非常に気になるところです。もちろん、マンションなどを供給する建設・不動産業界の設計施工、商品企画が改善されない限り、重量衝撃音の性能は向上しないと思います。