木造ピアノ防音室の構造的補強(2025年1月号)

木造のピアノ音楽室の防音相談を仕事での打合せ、電話・メール対応で行うことが多いのですが、大半の依頼者が「防音効果」ばかり気にされて、構造的な補強について気づかないことが多いようです。

それは、新築木造でもリフォームでも同じです。

新築の場合は、施工費の節約や余計な経費を省けるチャンスですので、特に2階にピアノ使用を目的とした音楽室を構築される場合は、まずは音響と構造的な補強を重視すべきだと思います。
リフォームの場合は、まず水漏れやカビの発生、劣化して交換しなければならない部分の改修工事と合わせて、床の軸組や構造柱・梁の補強を行うことが重要です。

構造的な補強は、ピアノの音楽室には不可欠です。
構造的補強によって「音響が良くなる」「地震時など耐久性のアップ」「床の防音性能もアップ」など、今までの施工事例を検証すると、かなり効果が出ることが分かります。
*参考記事:木造2階のピアノ室の想い出

木造音楽室など防音室の設計・施工を専門とする業者を探す場合は、上記の内容を考慮して、相手の提案内容を見極めてください。遠慮なく構造的な補強や音響・防音効果との相乗効果など質問したほうが良いと思います。
ピアノを1階に設置する場合も、構造的な補強は重要ですので、必ず専門業者に計画案や設計・施工の方針を確認してください。
納得できる説明を受けるまでは、契約はしないほうが良いです。