新築木造防音室の留意点(2025年5月号)
新築住宅など、木造建物に音楽防音室を構築する際の留意点を、改めて重要なものについて触れます。
これを踏まえて、防音職人など専門業者に相談する際の確認事項の参考にしてください。
防音職人は、2025年5月7日より、仕事場(自宅マンションと併用)において、「新築の木造防音室」を主なテーマとして防音相談を行います。
*お問合せは、相談・問合せページの専用フォームよりご連絡ください。
新築の木造防音室にとって、主な重要事項は「建築工法」「断熱材」「防音室を含めた建物全体の間取り」「防音室の用途に応じた音響の最適化」です。
これらの項目について、新築の計画段階(確認申請前)において、十分に検討する必要があります。
特に、「建築工法」と「断熱材」については、確認申請前に確定する必要があります。
原則として、ピアノなど床と壁を振動させる楽器の防音室には、軸組在来工法が基本ですので、ツーバイ工法を選択すると防音対策に高額な費用が掛かるだけでなく、音響の最適化が相当難しくなります。
結局は、建築費用が割高になり、ツーバイ工法は将来の改造や間取り変更が出来ないため、防音リフォームなどによる根本的な改造対策は出来なくなります。
また、断熱材によって、防音効果もかなり差が出ますので、専門家の提案書を踏まえた新築計画の検討はかなり重要です。近隣の環境・周囲の建物接近状況を踏まえたリスクの少ない間取計画も重要です。
*原則として、音楽防音室においては発泡断熱材は使用しません。使用すると音響・防音効果が低下するからです。
*30年以上前の古い遮音設計マニュアルにも、注意事項として明記されています。
なお、ピアノ防音室においては、木材・木製品の選択が「音響の最適化」を左右するため、木材・木製品の特性を知っている専門家を探すことが望ましいです。
以上の留意点を参考に、建物用途に応じた専門家を探してください。
*木造防音設計とコインシデンス
*音響を重視した音楽防音室