遮音パネル・シート施工の防音室の問題(2015年3月臨時号)
今年に入って同様の木造防音室の相談事例がありますので、急きょご報告することにしました。
新築の施工業者が担当した木造防音室の仕様に「天井と壁の遮音パネル施工」と明記してありましたが、内容はつぎの通りです。
・天井の遮音パネルは「あるメーカーのロックウール吸音板厚さ15ミリ」を指し、これをPBのうえに重ねて施工しただけのもので、上階の居室に音漏れがかなり目立つ状況。
・この製品メーカーの防音効果自己申告データでは500Hzにおいて25~27dB音漏れを遮断できるというものですが、実態とは乖離しています。
・また、壁の遮音パネルは薄い遮音シート(面密度2.0~2.1kg/m2程度)とPB12.5ミリを重ねただけのものでした。これでは500Hz付近の音漏れを7~10dB軽減する程度のレベルです。
上記のような複数の相談案件に共通している内容ですが、製品の性能不足は明らかであり、対策内容そのものが間違っています。
防音職人では他の建築業者が失敗した現場の改善対策のご相談をいろいろとお受けしていますが、できれば施工する前にコンサルティング業務として依頼していただければ、失敗を未然に防げます。
また、現場に適切な防音材を納品することも可能ですので、ご相談ください。
*ただし、納品可能エリアから九州・四国・北海道および離島は除きます。
近日中に、他の業者が失敗した木造防音室を救済するための特設ページを作りたいと思っていますが、もうしばらくお待ちください。
*国立では地方から出張などで上京されるかたの防音相談も行っています。お気軽に御問い合わせ下さい。