木造音楽教室(ピアノ)の防音設計専門家(2024年4月号)

木造の音楽教室の防音設計の専門家を探すときの留意点をいくつかご紹介します。

音響を重視したバランス型の防音設計
木造音楽室の場合は、完全防音を目指すと音響や費用対効果の面で失敗することが多いです。

このため、施主(依頼者)が希望する専門家を探すときに、最も重要なのは実績ですが、建物の工法として「木造軸組在来工法」が得意かどうか、これが重要です。
それは、プロピアニストも推奨するように「建物構造として木造軸組在来工法」がピアノなど音楽教室には最適だからです。音響の最適化という重要事項をピアニストが重視することが主な理由です。

防音対策ばかり重視すると、この音響と防音効果のバランスを忘れがちになりますが、費用対効果も考慮すると、木造は「音響を重視したバランス型の防音設計」がちょうど良いのです。
*新築の場合は、計画段階から間取りを含めて専門家に相談すると良いでしょう。

建物の適度な響きとメリハリのある防音性能
あるピアニストが「グランドピアノは、建物全体で適度に響く構造が音響の最適化につながる」という経験談を、私に教えてくれました。

これが「防音職人の音響・防音設計」の基本理念となりました。
これ以降、15年以上の間、出来る限り「音響と防音効果」がバランスした防音設計を心がけています。
*防音壁においてもメリハリのある構造で、費用対効果を重視しています。

木造音楽室の魅力を可能な限り活かす工法や設計仕様を大事にして、これからも地道に取り組んでいきたいと考えています。私の目指す「専門家」の理想像として、既往の事例や関連する情報を、これからもストックして行きたいと思います。
お気軽にご相談いただければ、幸いです。