防音設計と制振材(2024年2月号)

木造住宅とマンションにおける生活防音、防音室に使用する防音材の中で最も使用方法が難しい資材は制振材です。

それは、設計マニュアルや施工要領が確立されていないうえに、有効な製品が極めて少ないためです。
現在の製品メーカーで、住宅と防音室に使用できる制振材のうち、繊維でできている高密度フェルト製品は4つです。
商品名は販売業者ごとに異なりますが、製品を生産しているメーカーは4社しかありません。

このうち、私が取引している受注生産品は2つ(メーカー2社)ですが、基本的に契約企業の担当する現場へ納品するシステムです。小売はされていません。
*通販業者が販売しているフェルト製品は後発の類似品です。

私の防音設計業務約30年について見ると、当初から開発して製品化し現在まで生産しているメーカーは2社です。約30年間で製品は更新されており、実際の防音工事の現場で20年以上使用されたものは、私の取引先製品だけです。

防音設計の標準仕様に明記できる製品は非常に少なく、防音工事の現場での効果を検証しながら、絞り込むのは大変でした。
ようやく、10年以上前から使用する制振材を2つに絞りました。
*参考記事:防音設計と制振材

制振材は、遮音材や吸音材だけでなく、一般的な建築材と併用して初めて防音効果を発揮するものです。防音設計や施工要領なしでは使えません。

建築業界での制振材活用の歴史は、他の分野に比べて浅く、実例をネットで検索しても殆ど出てきません。