これは、ある関東の新築木造住宅に計画されたピアノ防音室の相談事例です。

なぜ、この案件が私のほうへ相談されたかというと、その新築住宅を担当した建築士が私のブログを読んで、構造用合板を併用すると防音壁に有効であるという記事を見つけたらしいです。

そこで、その建築士は防音壁の対策として、構造用合板28ミリを壁の全面に張り、そのうえにPB12.5・クロス仕上げを提案したそうです。
*壁の内部はグラスウールの断熱材です。

この仕様ですと、確かに中間的な周波数帯は遮音性能はD-45以上出ると考えられます。問題は低音域と高音域の音漏れ対策には不十分であることと、反射音が強すぎてピアノ室としては音響が悪化することです。

このような人様の投稿記事を見て、思いつきで設計仕様を決めるなんて、あまりにもアバウトです。何の知識もない建築士が部分的に専門業者のマネをしても、悪い結果に終わるでしょう。

施主である相談者には、遮音・制振・吸音の3つの機能を複合化させる基本的な提案をしました。
ですが、防音室のご予算が余りにも少なくて、私の提案は採用されませんでした。

新築の計画の段階からコンサルティング業務としてご契約していただければ、もっと別の提案も可能だったのですが、すでに確認申請を出して、ご予算が固定化された段階では無理でした。

建築士から直接相談の打診をいただくこともあるのですが、彼らは無料相談で対応しようとする非常識な人が多いので、結局、問題の解決には寄与できません。
やはり、施主がしっかり勉強してから計画しないと、建築士任せでは失敗します。